「心ひとつに、魂に響く音を追い求める」(Weekly LALALA 733号掲載)

ロサンゼルスで暮らす人々-vol.733

「心ひとつに、魂に響く音を追い求める」
浅野 樹里亜|Julia Asano

ロサンゼルスで暮らす人々   和太鼓奏者
ロサンゼルスを拠点に、夫の浅野勝二さんと共に「浅野太鼓」を広めると同時に、浅野太鼓主宰の太鼓グループ「UnitOne」で演奏活動を行う浅野樹里亜さん。3/9(金)・10(土)8pmよりトーランスのJames R Armstrong Theatreで日本の三宅太鼓との共演『UnitOne x Miyake Taiko』開催。チケット購入 https://torrancearts.org/unitone-x-miyake-taiko/

 創業1609年。石川で400年以上の歴史を誇る「浅野太鼓」。太鼓を広めたいという志と共に、太鼓の新たな可能性を開拓するべく夫の勝二さんと渡米し、カリフォルニアはトーランスにASANO TAIKO U.S., Inc.を2013年に設立して5年、事業を支えながら和太鼓奏者として活動するのが浅野樹里亜さんだ。
 事業では、太鼓の製造・販売をはじめ数々の太鼓イベントも手掛けるほか、開講する太鼓クラスの生徒数は200名を超えるなど、アメリカで着実に太鼓人口を増やしている。そんな中で浅野さんが力を入れているのが、2014年に結成された浅野太鼓主宰の太鼓グループ『UnitOne』での演奏活動。現在は、3月9日・10日に開催する太鼓コンサートを目前に、メンバーと共にリハーサルを重ねる。「今回の和太鼓公演『UnitOne x Miyake Taiko』は、伊豆諸島の三宅島に伝わる三宅太鼓とUnitOneの初の共演であり、私たちのグループにとって初のコンサートです」と目を輝かせながら話す。
 8名の和太鼓奏者で構成されるUnitOneは、魂に響く「音」がコンセプト。「メンバーは、アメリカで生まれ育った日系人や、日本で育った日本人、韓国人などバックグランドは様々。幼い頃に太鼓を叩き始めて30年になるベテランもいますし、大学時代からスタートした太鼓奏者などキャリアも様々ですが、皆が心をひとつにして、一打一打に魂を込めて叩いています。演奏する曲は、伝統的な和太鼓の曲からコンテンポラリーなものまで、日本らしさとアメリカらしさを兼ね備えたサウンドを大切にしています」
 北カリフォルニアのコンコード市で生まれ育った浅野さんが、和太鼓を始めたのは7歳の頃。北米和太鼓奏者の第一人者である田中誠一氏が創設したサンフランシスコ太鼓道場に入ったのがきっかけで、兄と一緒に太鼓に触れて育った。高校卒業後にLAに移ってからは、ローカルの太鼓グループ「太鼓プロジェクト」に参加、和太鼓コンテストに出場し優勝も果たした。
 その後、留学で東京に移り、以前和太鼓を通じてカリフォルニアで出会った勝二さんと再会し結婚。石川でしばらく家業の浅野太鼓に勤め、アメリカで太鼓を広めるため夫と共にLAに戻った。
 LAでは、夫と力を合わせて浅野太鼓を広める傍ら、UnitOneの一員として太鼓にどっぷりと浸かる日々を過ごす浅野さん。「太鼓って何でもない音を出すのは簡単ですが、人々の心に響く音を出すのは本当に難しい。同じ曲を叩いているのに、今回のはgrooveしてなかったよねとか、気持ちが入ってなかったよねとメンバー皆で試行錯誤しながら、日々鍛錬を重ねています。そんな私たちUnitOneの初の公演では、聴いている皆さんの心に残る和太鼓サウンドをお届けしたいと思っています」。

トーランスにあるスタジオには、大小様々な太鼓が並ぶ。曲によってメンバーがそれぞれの太鼓を担当する。
浅野太鼓主宰の「UnitOne」。プロの和太鼓奏者としての実力が確立されたレベルの高い演奏を展開。一打一打を大切に、魂に響く音を追求して日々鍛錬を続ける。


Weekly LALALA ホームに戻る

シェア