「ハングリーな自分を忘れずに夢を掴んでいく」(Weekly LALALA 731号掲載)

ロサンゼルスで暮らす人々-vol.731

ロサンゼルスで暮らす人々

「ハングリーな自分を忘れずに 夢を掴んでいく」
Taiga Seiya Matsudo

ロサンゼルスで暮らす人々   俳優
ロサンゼルスで暮らす人々-vol.731
カナダでの撮影を終え、2018年よりロサンゼルスに渡り活動をスタートした俳優のTaiga Seiya Matsudoさん。TVシリーズ『THE FLASH』『The Man in the High Castle』『Deadly Class』などに出演。 www.imdb.me/seiyamatsudo

 ロサンゼルスやニューヨークに匹敵して映画産業が盛んなカナダ・バンクーバーやトロント。VFX設備に長けた大手映画製作会社も多く、ハリウッドノースとも称されるこの二つのカナダの大都市で近年ハリウッド作品の映画製作の多くが行われている。
 昨年バンクーバーに渡り、2018年からロサンゼルスで活動をスタートした俳優のTaigaSeiya Matsudoさん。アメリカンコミックスをもとにしたTVシリーズ『THE FLASH(邦題:フラッシュ)』やアマゾン・ドット・コムのTVシリーズ『The Man in the High Castle』、また映画プロデューサーであるジョー&アンソニー・ルッソ兄弟がコミックを実写化したことで話題の『Deadly Class』などに出演、カナダでの撮影を終えたばかりだ。
 「『The Man in the High Castle』は、もしも第二次大戦でアメリカが日本やドイツに負けていたら、アメリカはどうなっていたかがテーマ。僕は、この作品に日本兵として出演。日本人役を日本人ではない他のアジア系の役者が演じることの多い昨今のハリウッド。海外にいる日本人俳優である自分が絶対にこの役を取らなければならない。その一心でこの役をオーディションで勝ち取りました」
 Matsudoさんと演技の出会いは18歳の時。アイオワ州の高校に自分の意志で単身留学した時だった。「日本人も知り合いもいない環境でアメリカ文化にどっぷりと浸かる生活は、それまでの僕の価値観を片っ端からぶち壊していきながら、日本人としての誇りを持たせてくれました。そのアイオワ生活の終わりにと友達たちが、東京を舞台にした映画『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』を観ようと会を設けてくれました。そこで僕が目の当たりにしたのは、作品の中で日本人ではないアジア人が日本人の役を演じていること。これが、世界を相手にした役者になりたい思いを芽生えさせた瞬間でした」
 その後一旦帰国して日本の高校を卒業、東京で1年間働いて貯めた資金をもとにカナダに渡り、アクティングスクールに入った。しかし10校ほどの学校を渡りながら演技を学ぶうちに資金も底をつき、宿代もなくなった。「そんな時、カナダでスタントマンとして活躍する辻将太さんに出会ったんです。彼の家に泊めてもらい、細々と役者活動をするうちに、僕は俳優としてオーディションで役を取り、辻さんは僕のスタントとして同じ作品に出演できるようになった。その大きな作品が『THE FLASH』 でした。背格好が同じの僕ら二人、日本人チームで役を取れたことが本当に嬉しかった」
 今後は、スタントの辻さんとのタッグで危険なアクションにも挑戦してみたいと話す。「ハングリーだった18歳の時の自分や、路頭に迷いそうになりながらカナダで演技を学んだ自分。その根底にある周りの人への愛や感謝、人間として大切なものを忘れずに、夢を掴んでいきたい」。

TVシリーズ『The Man in the High Castle』でのワンシーン。写真右がMatsudoさん。
『THE FLASH』では、Yakuzaリーダー役で出演のMatsudoさん。写真左は、スタントマンを務める辻将太さん。この二人でタッグを組み今後も様々な役に挑戦したいと話す。


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