ジェイソン・マルティネス インタビュー ②(Weekly LALALA 769号掲載)

ジェイソン・マルティネス   インタビュー ②
グラミー賞歌手グロリア・エステファン(左)の半生を描いたミュージカル『On Your Feet!』では、グロリアの父ホセを演じ大好評を得た
(Photo by Sam Cahn)
今後は映画やテレビの仕事や、オリジナル曲のリリースに意欲的だ
(Photo by Devon Goffman)

(ジェイソン・マルティネス インタビュー ①はこちら)


 生まれも育ちもハリウッドという生粋の“ハリウッド・ネイティブ”として、ショービジネスの世界で活躍を続けるジェイソン・マルティネス。四代にわたるエンターテイナーファミリーの一員でもあるが、ステージに立つ上で困難を感じるのはいったいどんなときなのか。

 「観客の眼の前で、ステージ上でいくつかのことを同時にしながら(曲の)トラックをキープすること。たとえば、オーケストラがバックで演奏している間に僕が感情的な独白をする場面があって。今楽譜のどこの部分かっていう合図はあるんだけど、次の役者が独白をきっちり始められるように、ちょうどいいタイミングで確実に自分が終わらせないといけなかった。それ以外は、ステージからはけている時間をどうやって楽しむかってことだけかな(笑)」。

 着実にキャリアを積み上げてきたこの20年。培ってきた経験と磨きをかけてきた実力は折り紙付き。アーティストとしてやりがいを感じる瞬間について語ってくれた。

 「あるアーティストのバックアップシンガーとして歌っていたとき、ステージを降りてから1人のスーツを着た男性に話しかけられたんだ。その人は僕らのショーに熱狂していて、16歳の頃にバンドをやっていて、それで生活していきたかったけど年を重ねるにつれて夢を諦めてしまったと話してくれて。僕が一番やりがいを感じる部分は、自分がやっていることを通じて他の人に夢を生きさせ、瞬間的にでも、16歳の少年少女を再び甦らせられることだね」。

 華やかで厳しいショービジネスの世界。これまで仕事を通して一番印象的だった出来事について聞いてみた。

 「パッと思い浮かぶのは2つある。一つはフランキー・ヴァリと知り合ったこと。もうひとつはポール・サイモンとリハーサルの合間に階段でジャム・セッションしたこと」。

 ショービジネスの世界を目指す若者たちへ、何かアドバイスをお願いすると、こんな答えが返ってきた。

 「ショービジネスにおいて簡単なことは何一つない。その瞬間ごとにものすごい努力が必要だし、何を提供すべきか理解しないといけない。そして、自分に投資することも大事。セオリーでは簡単そうに聞こえるかもしれないけど、実践しようとするとすべてのことが思っているよりずっとハードだから」。

 今後は、映画やテレビの仕事を増やしていきたいというジェイソン。時間に余裕ができればオリジナルミュージックもリリースしていきたいというから、ますますの露出と活躍が期待できそうだ。


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