オープンから半年 新日本プロレスLA道場(Weekly LALALA 762号掲載)

オープンから半年
新日本プロレスLA道場

 今年3月、ロサンゼルスに新設された新日本プロレスの道場。オープンから半年が経過した現在、米国人練習生4名が日々トレーニングに励んでいる。ヘッドコーチを務めるのは現役選手である柴田勝頼。昨年よりけがのため欠場中だが、自身の復帰準備に臨みながら若手育成に取り組んでいる。

今年3月に新設された新日本プロレスのロサンゼルス道場では、現役の柴田勝頼(中央)がヘッドコーチを務め、4名の練習生が新日本の伝統を継承しようと日々トレーニングに励む
海外拠点を設立

 新日本プロレスは9月30日、ロングビーチで今年3度目となる米国興行を開催。本格的な海外進出を視野に入れ、拠点となる道場を設立した。その理由の一つを柴田はこう説明する。「日本だけで活動していて海外進出というのはなかなか難しい。やはりこちらに拠点があれば、そこから広がりができてくる。日本では当たり前のことがこちらでは違うことも多々あるが、現地にいてそういう失敗を重ねていけば、それは成功の元になる」。

「挑戦やめるな」

 練習生はいずれもLA道場で行われたレスリングキャンプへの参加者だ。最も重要視する精神力、まじめさがあり、「新日本の伝統を受け継いでいけそう」だという4名をピックアップして声をかけた。柴田の言う新日本の伝統とは、技術然り、メンタル然り、生活態度やあいさつなどの基本を含め、すべてを一から教えている。「4人とも一緒に生活して同じ釜の飯を食べて学んでいる。自分は英語を教えてもらっています(笑)」と、やはり寮で生活をともにする柴田は楽しげだ。日本の道場と同じく、デビュー前は外出禁止。しかし文化の違いも考慮し、臨機応変にも対応する。「前例がないことだし、正解もなければ答えもないので試行錯誤しながら手探りでやっている。でも、自分たちで作り上げていくという部分ではすごくやりがいがある」という。練習も無駄なけがをしないよう、効率よく厳しくやりたいと考える一方、最低限のボーダーラインは下げない。「できなかったらその日の夜にでもやれ、次やるときにやれればいい。失敗してもいいから挑戦することをやめるなって教えてます」。

「境界線ないところに」

 外国人で新日本スタイルを学んだ選手はいそうでいないといい、新日イズムを継承する外国人レスラー育成というこの新たな挑戦を、柴田はこう語る。「私はこれを始めたとき、日本ではできないことをやりたいと思った。髪や肌や目の色が違っても、ここは境界線のないところにしたいなって。その中で、新日本の魂を受け継いでほしいと思ってやっている。最大限彼らの良さを引き出し、かつ伝統のレスリングを伝えたい」。それぞれ個性が強いという練習生たちはレスリングに対して非常にどん欲で、質問もよくしてくるという。「楽しみですねえ。今の一番の楽しみですよ。リングに解き放ったらどういう試合をするんだろうって」。



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