「新しいサウンドを生み出す クリエイティビティ」(Weekly LALALA 723号掲載)

「新しいサウンドを生み出す クリエイティビティ」
中尾 嘉輝|Yoshiki Nakao

ロサンゼルスで暮らす人々   ギタリスト/ 音楽プロデューサー

LAで作詞など英語にまつわる勉強をしながら、flybeatsmafia.comではギタリスト兼作曲家として音楽制作のサポートを行う中尾嘉輝さん。

 インターネットでの音楽配信が主流になっている昨今の音楽事情。それに伴いインディペンデントで音楽活動をするミュージシャンも増えている。中尾嘉輝さんもロサンゼルスを拠点にインディペンデントでの音楽活動を目指すミュージシャンの一人だ。「個人でも音楽を作って世界へ配信できる時代。マーケットでの競争はより激化する一方ですが、逆にいえば制限なく自分の作りたい音楽を作って届けられる自由度は高まります。インディペンデントで活動するうえで、ロサンゼルスは可能性のあふれる場所だと思うんです」
 そんな中尾さんだが、音楽に影響を受けたのは中学生の頃。「映画バック・トゥ・ザ・フューチャーで、主演のマイケル・J・フォックスがハイスクールのプロムパーティでチャック・ベリーの『ジョニー・B・グッド』をエレキギターで弾くシーン。クレイジーにエレキをかき鳴らす映像とサウンドは僕にとって、ギターや音楽のカッコよさを知った衝撃的な瞬間でした」。16歳で初めてギターを購入し、高校卒業後は大阪の音楽専門学校MIジャパンに入学、その後MIハリウッド本校で本格的に音楽理論を学ぶため渡米。同校在学中には全員日本人アーティストのフュージョンバンドを組んでコンペティションに出場し優勝した。「当時MIハリウッドで学んでいた学生の中には、僕と同じようにプロのミュージシャンを目指す日本人たちもいて、彼らと音楽やバンドを通じて学び合ったり、影響し合ったりしたものです」
 日本帰国後の2000年代半ばにはスタジオミュージシャンとしてレコーディングに参加したほか、日本のアーティストのツアーギタリストを担当するなど、プレイヤーのほか、作曲にも力を注ぎ、R&BやJポップをはじめ演歌歌手まで幅広い楽曲提供を行うかたわら、自身で初のアルバム『THE R.A.Y.S』も発表した。
 日本のトップラッパーGAKU-MC氏ともコラボレーションを重ねており、東日本大震災が発生した2011年には、日本全国を回るチャリティ音楽ライブ「アカリトライブ」を開始。「キャンドルを灯し、その灯りの中でライブをし、来場してくれた人にメッセージを書いてもらったキャンドルホルダーを被災地に届けるという活動。初めの年には1万5000ものメッセージが集まりました。僕たち主宰者や参加した人々が心をひとつにしたイベントでした」
 5年前に再びLAへ戻り、ミュージシャンとしての自分の夢をかなえるため勉強や音楽制作を続ける中尾さん。「LAは、新しいサウンドを生み出す才能のあふれたアーティストがたくさんいて、様々な音楽を好む人が集まる音楽の宝庫。大いに刺激を受け、自分のクリエイティビティの幅を広げ、面白いことをどんどん生み出していけるようになりたい」。

2011年にはGAKU-MC氏と共に、東日本大震災の被災地に向けた音楽チャリティライブ「アカリトライブ」を立ち上げ、全国をキャンピングカーで回った。
日本では2000年半ばごろから、日本のトップラッパーGAKU-MC氏をはじめ著名アーティストたちとセッションやコラボで音楽プロジェクトを行った。2009年にはMr.Childrenの桜井和寿や絢香も登場した巨大音楽イベントにも参加した。

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