「再出発。16歳の   少年の夢をかなえる今」(Weekly LALALA 712号掲載)

「再出発。16歳の   少年の夢をかなえる今」
BORO

ロサンゼルスで暮らす人々   ミュージシャン

日本を拠点に、ロサンゼルスでもライブを行うBORO。1979年にデビューし、同年『大阪で生まれた女』が大ヒット。沢田研二、近藤正彦、森進一、八代亜紀など多くのアーティストに楽曲を提供、音楽プロデューサーとしても活動。今年11月にはニューアルバムをリリース予定。 オフィシャルウェブサイト http://8onpu.com/

 20年ほど前にもロサンゼルスで音楽ライブやレコーディングをしていたBOROさんが昨年、再出発の意味を込めてライブを敢行し、今年の夏には新撰組チャリティ夏祭りコンサートにも出演。今後は日本を拠点に、このLAでも音楽活動を広げていきたいと力強く話す。
 名前である「BORO」の由来は、オンボロ自転車に乗って街中を走り回っていた彼に、友人たちが付けたニックネームだった。日本で1979年にデビューし、「大阪で生まれた女」を出すと大ヒット。数多くのアーティストに楽曲を提供し、音楽プロデューサーとしても活躍のほか、LAやNYなど海外でもライブを行う機会も増え、活動の幅を広げようとしていた矢先の2006年。病に倒れ、約10年間の闘病生活を強いられた。「全ての病気を克服したのがちょうど還暦の年でした。病と闘いながら病室のベッドの上で、『病気を治して103歳まで歌うぞ』と決めたんです」
 音楽に情熱を注ぐBOROさんが音楽を通して長年力を注いでいる活動がある。1993年に設立した「AYAKA基金」での活動だ。「26年前に筋ジストロフィーの少女、綾桂(あやか)ちゃんと出会い、筋ジストロフィーへの理解と研究推進を求めてこの募金団体を立ち上げました。募金活動や署名運動を続けて活動を広げ多くの皆さんに支えられてきました」
 その活動がさらに広がり、今年からは「iPS細胞研究基金」の周知広報にも尽力。今年8月には同基金の支援歌『しあわせのおくりもの』を発表した。「病室にいても前向きでやさしい気持ちになれるようにと作った曲です。また、研究者やボランティアで働く人たちが病気で悩んでいる人たちに、結果を出すこと、それがしあわせのおくりもの、そんな思いの詰まった曲。この曲を通して、みんなの思いをより多くの人々に届けたいですね」
 BOROさんは、たびたび16歳の頃の自分が書いた日記を思い出す。「16歳の日記にはこう書いてあるんです。『自分の名前は、ボロ。民衆の底辺だ。民衆の苦しみ、悲しみの代弁者になる』と。これまでの人生を振り返り、未来を見つめながら思うことは、その16歳の少年の夢をもう一度、ちゃんとかなえてあげようということなんです」
 そう話す横顔からは、体と心の奥底からみなぎるエネルギーさえ感じられる。「僕にとって、ロサンゼルスは未来への歓喜の街。たくさんの素敵な出会いをもたらしてくれる街であり、夢を広げてくれる大きな海のようなパワーがある街。そんなパワーを感じながら、これからも走り続けていきたいですね」。

9月には、ロサンゼルスにて新撰組チャリティ夏祭りコンサートに出演。美声を響かせた。
93年には筋ジストロフィーへの理解と研究推進を求めて「AYAKA基金」設立、2017年8月にはips細胞研究基金の支援歌『しあわせのおくりもの』を発表。CD購入先はwww.8onpu.com/shop/

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