「侍のにおいを大事に」映画「散り椿」岡田 准一(Weekly LALALA 764号掲載)

 映画「散り椿」
 岡田 准一

「侍のにおいを大事に」映画「散り椿」岡田 准一
「殺陣の場面では、本物の動きとアクション映画的なバランスをうまく取ることを考えました」と話す岡田准一=東京都渋谷区

「侍のにおいを大事に」

 昨年「関ヶ原」で演じた戦国武将の石田三成役の記憶も新しい俳優の岡田准一が、葉室麟の同名小説を映画化した「散り椿」(木村大作監督)に主演、歴史大作の前作とはタイプの異なる時代劇に取り組んだ。「映画界のレジェンド」と敬愛するキャメラマン出身の木村監督の下、「革新的な時代劇を作りたかった」と言い、自ら殺陣づくりにも参加した。
 愛する妻の遺言に従い故郷に戻った浪人、瓜生新兵衛(岡田)が、自身が藩を離れるきっかけとなった不正に立ち向かう。「時代劇が続くので『また岡田か』と飽きられる可能性が高いんですけど」と冗談めかすが、木村監督は岡田が昨年主演した映画「追憶」でキャメラを担当し、意気投合した仲。「その大作さんから岡田で時代劇をやりたいと言ってもらえたのは光栄。断る理由はなかった」と話す。
 昨年末に急逝した葉室の原作は「歴史の面白さや、人間の強さ、弱さ、家族の愛、友情が深く描かれていた」。現場では「その時代の香り」にこだわり、「役柄とか、演じるとかいうことの前に、〝侍のにおい〟を大事にしたかった」。殺陣の場面は「うそだと言わせない本物」を目指し、刀を交える中で生まれる「心の動き」も表現したかったという。
 アイドルグループV6の一員だが、ここ数年の俳優としての活躍は目覚ましく、話題作への出演が引きも切らない。「最近は上の世代の方から『楽しみにしているよ』と言っていただくことが増えた。見る目の肥えた大人の方々がご覧になっても楽しめる、そんな時代を超えた美しさを表現できるようになりたい」と理想を掲げる。
 次回作は「告白」などで知られる異才、中島哲也監督のホラー映画「来る」。ジャンルを縦横する活躍ぶりだ。

「散り椿」の岡田准一(右)と西島秀俊

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