「フィールドで心ひとつにするマーチングバンド」(Weekly LALALA 721号掲載)

「フィールドで心ひとつにするマーチングバンド」
高嶋 麟太郎|Rintaro Takashima

ロサンゼルスで暮らす人々   ノース・トーランス・ ハイスクール バンド指揮者

ノース・トーランス・ハイスクールバンドでヘッドドラムメジャーを務める高嶋麟太郎さん(17歳)。 フィールドに立ち、50名のバンドメンバーに向けて指揮を振る。

 アメリカの高校の人気スポーツ、アメフトのゲームになくてはならない存在が、ハイスクールのマーチングバンドだ。金管楽器や打楽器を中心とした演奏者に加え、カラーガードやダンスチームとともに、フットボールのハーフタイムでパフォーマンスを行いゲームに花を添える、重要な役目を担うハイスクールバンド。
 ノース・トーランス・ハイスクールに通う11年生の高嶋麟太郎さんは2017シーズン、ノース・トーランス・ハイスクールバンドのメンバーを率いるバンドの指揮者役を務めた。従来マーチングバンドの指揮者は、鼓隊の伝統から「鼓手長」を意味する「ドラムメジャー」と呼ばれるが、彼は今年のヘッドドラムメジャーを務めた。
 「指揮をとるのは、ヘッドドラムメジャーとアシスタントドラムメジャーを合わせて最大4人。広いフィールドでフォーメイションを組んで移動をしながら演奏するバンドをまとめるには、ヘッドである僕と、両サイドにもサブで指揮を振るドラムメジャーが必要です。それでも50名というメンバーが息をぴったり合わせるには、アイコンタクトや顔の表情などいろんな合図でコミュニケーションを取り合います。日頃からの練習やメンバー同士のコミュニケーションが大切ですね」
 大阪生まれ、家族とともに4歳よりロサンゼルスで過ごす。中学、高校ともにブラスバンドで金管楽器を担当、今年よりヘッドドラムメジャーに自ら手を挙げた。シーズン中は趣味のサーフィンもお休みして、放課後のバンド練習に徹する。宿題の多いアメリカの学校での学業とクラブ活動の両立については「シーズンに入るとバンド活動がメインになります。バンド7割、学校の勉強3割でも、集中して勉強するので成績もちゃんとキープしています」とスケジュール管理は問題ないようだ。  ノース・トーランス・ハイスクールバンドは今年、各高校が集まって競う「カリフォルニア・ステート・バンド・チャンピオンシップ2017」で準優勝の快挙を果たした。「シーズンを通して演奏する曲は、チーム全体で決めたその年のテーマに基づいてバンド顧問であるスミス先生によって作曲されます。今年の僕たちのテーマは『Influence=影響力』。この曲を演奏し始めたシーズンの初めのころは課題も多かったけれど、シーズンを通して演奏回数を重ねるうちに、かなり完成度が高くなっていきました。今年は特にチームワークもバツグンでした。決勝での最後の演奏では、みんな力を出し切って最高のパフォーマンスをすることができました」
 2018年9月のバンドシーズンに向けて本格的なリハーサルが始まるのは夏ごろから。「来年は、僕にとって高校最後の年。みんなで力を合わせて、来年こそはステート・チャンピオンシップで優勝して有終の美を飾りたいです!」。

金管や打楽器の演奏者のほか、カラーガードやダンスチームとともに、フットボールのハーフタイムでパフォーマンスを行う。
カリフォルニア・ステート・バンド・チャンピオンシップ2017では準優勝を飾った。バンドメンバーとピース!

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